梅雨時の、本格的な夏を前にしたこの季節が一番ウエア選びに迷うところですよね。
そこで、僕が個人的に今回のツーリングで着用したウエアをご紹介しながらこの季節のツーリングウエア選びについて考えてまいりましょう。
まずはジャケットですが、今回チョイスしたのがコレ。
【K-2234 アメニタジャケット】です。
2016年の新作ですね。
今回行き先は信州で、朝・晩の走行の想定されます。
尚且つこの季節ですので突然の降雨に対する対応能力も欲しい。
昼間の街中走行に備えてエアインテーク&ダクトの装備も必須。
そういう条件ですとまさにベストチョイスでした!
まず対応温度域についてですが、今回は普通のコットンのTシャツの上にこれを羽織って、ほぼ全ての時間で快適でした。
初日は昼前の出発でしたので、初っ端の街中の走行の時のみ「ちょっと暑いかな?」とは思いましたがほんの一瞬のこと。
それ以外の99%の時間帯で、全く問題なく快適に着用出来ました。
まずは結論めいたことを言ってしまえば、この季節(ある程度の距離と時間を要する)ツーリングに使用するにあたってメッシュはまだ全く必要ありません!
うかつにこの季節メッシュで出かけると間違いなく寒さに凍えますよ。
また、カタログやWEBでは大きく謳ってはいませんが、僕がこのジャケットをチョイスした大きな理由の一つに「ほとんどレインスーツ並みと言っても過言ではない防水性能」が挙げられます。
このジャケット、公称のスペックでは「防水」を謳ってはおりません。
理由はこの前立てやエアインテークのファスナーにあります。
アメニタジャケットはこの部分に止水(防水)ファスナーを使用しております。
対して「完全防水」を謳っているエクスプローラージャケットの前立て部分です。
ファスナーの前に、浸水を防ぐためのかなり深く折り合わせた「防水フラップ」が装備されております。
最近は止水ファスナーの性能はかなり向上しておりまして、実際一般のアウトドア用や登山用のレインジャケットであれば、この部分は止水ファスナーでも全く問題なく「完全防水」と称しております。
ただし、オートバイは登山よりもかなり前面からの水圧に晒されるため、止水ファスナーオンリー(フラップなし)のジャケットに「完全防水」と称してしまうことにクシタニ開発部では非常に慎重な姿勢なのですね。
その辺はクシタニという企業は非常〜〜にマジメでして、「万が一」の事態を想定してスペック公表しているのです。
それ以外の部分は、このアメニタジャケット、他の完全防水ジャケットと同水準の防水構造を持ち合わせています。
ちょっと写真じゃ分かりにくいのですが、縫い目という縫い目は全て裏からシームテープ処理されています。
つまりこのアメニタジャケットは、一般的なアウトドア用ウエアの基準に照らし合わせれば、ほぼ「完全防水」と称しても問題ないスペックは有しているのです。
そしてもう一つ、各部に止水ファスナーを採用しているメリットはここにもあります。
エアインテークですね。
ここも「完全防水」を謳うジャケットには全て防水のためのフラップを装備しています。
(エクスプローラージャケットはインテークそのものも省略しています)
*画像はゴアテックスプレミアジャケット
これはご経験のある方なら骨身に染みていると思うのですが、このフラップつきのエアインテークというものはどうにも使いにくいのです。
まずはベルクロを外し、フラップをかき分けてファスナーを開けます。
この状態ではすぐにフラップが閉じてしまいますため、中からエアインテークを開いた状態で固定するためのストラップベルトを取り出します。
そしてそれをジャケットに固定すると・・・
この一連の作業はとても「信号待ちでちょいちょい」と出来る作業ではありません。
それに比べてこの止水ファスナーですと、信号待ちのちょっとした停車時や、上手くやれば走行中ですら開閉が可能です。
これはこの季節のツーリングの温度調整には本当に重宝しました!
つまりこのアメニタジャケット、限りなく完全防水に近いスペックと、あえて「完全防水という呼称」を捨てたが故に手に入れた利便性の落とし処が絶妙なんですね!
特に今回のツーリングのように、山間部は10℃台中盤、街中は30℃超え、終盤にそれなりの降雨・・・という状況全てに完璧に対応してくれました!
余談ですが、この状況への対応能力はまさに「夏の北海道スペシャル」としても最適ですよ!
それと忘れちゃいけないのがこのアウトドアウエアテイストのデザインです!
やっぱりツーリングは気に入ったデザインのジャケットの方が圧倒的に楽しいですし、デザインも間違いなく機能の一部なのです!
最近の僕は、「ある程度の距離を走り、天候の変化もそれなりに予想されるツーリング」にはアメニタジャケット。
「ほぼ雨の心配もなく、近距離ツーリングに気軽に羽織っていく場合」はジョカーレジャケット、という使い分けが成立しております。
さて、ジャケットにすっかりスペースを割いてしまいましたが、今度はボトムです。
これはもうあんまり書くことないですね・・・
だってカントリー(エクスプローラー)ジーンズさえあれば、他は全く必要ないくらいツーリングパンツとして完璧なんですもの。
まぁ最近のお気に入りはこの画像の「レディースVer」ってことがちょっとしたトピックですかね?
このレディースVer、股上浅目でシルエットが綺麗なので最近とても気に入って愛用しております。
お次はグローブ。
今回のツーリングは二双のグローブを状況に応じて使い分けました。
夏用のメッシュグローブと・・・
春秋用(降雨想定)のEXアウトドライグローブです。
これは単純に「暑い時はメッシュ」「寒い時や雨の時はEX」という使い分けでした。
今回のツーリングでは使用時間はほぼ50:50でした。
そもそも「一本のグローブで朝から晩まで問題なくカバーできるシーズン」って一年のうちで案外短いんですよ。
完全な真夏か真冬くらいでしょうか?
それ以外のシーズンは、僕は(他のクシタニショップの店長も)ほぼ2〜3本のグローブを携行して状況によって使い分けております。
えーっと・・あとブーツですね・・・
ここ3年ぐらいはペコスブーツを愛用中です。
なにしろこのガッチリとした造りと、相当な防水性と、使い込むと味の出る雰囲気がお気に入りなのデス!
以上参考になりましたでしょうか?
この組み合わせはGWからこの季節まで、また9月〜10月までの間はほぼ同様です。
これにプラスしてダウンやインナーグローブで適時調整する感じになります。
詳しいことはまたぜひ店頭でご相談くださいね!