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2017.05.05 Friday
フィルムで残す、ひと、もの、こと。:KUSHITANI名東店

ここ半年ほど、出かけるときには常にフィルムカメラを持ち歩くようになりました。

 

使っているのは主にこの二機種です。

 

DSC09405.jpg

 

ライツミノルタCLとコニカC35です。

 

どちらももう40年程前のカメラです。

ともにレンジファインダー式の小さなカメラです。

 

CLの方には、ほとんどコシナのノクトンクラシック40mmf1.4を付けっ放しです。

このCLは元々40mmのレンズが標準になっており、ライカのカメラ(とは言ってもCLはミノルタ製なんですが)の中で唯一40mmのファインダー枠を持っていますので、手持ちのレンズの中でこれが一番ふさわしいのかな?と思って装着しています。

 

コニカの方は露出もオートで、ごく普通の人々を対象にして開発された普及機ですが、ヘキサノン38mmf2.8の描写には定評があり、このコンパクトな筐体からは想像できないようなシャープな絵を紡ぎ出してくれます。

 

フィルムは、カラーネガならもっぱらAGFAVISTA。モノクロはもうほとんど唯一の選択肢と言ってもいいNEOPAN ACROS100を使用しています。

 

LRG_DSC09425.jpg

 

AGFAは色合いがとてもビビットなのと、なによりも価格が安いのがお気に入りのポイントです(笑)

 

さて。

 

何故今更フィルムカメラなのでしょう??

 

言うまでもなく、今更フィルムカメラで撮影された写真が、デジタルのそれに対して何がしかの優位性を持ってるとは僕も考えていません。

 

そもそも僕はそういうことにあまり敏感ではないのです。

 

フィルムならではの色合いとか階調とかそういうことも正直良くわかりませんし、こうやってブログに掲載するためにデジタルデータ化してしまうのであれば、それをどこまで「アナログデータ」と言ってしまえるものなのかも曖昧です。

 

デジカメと被写体を区別しているか?と言われると、区別しているようでもあり、似たようなものを撮っているようでもあり、そこも本人の中で基準が判然としていません。

 

konika C35 AGFAvista200

79180015.jpg

 

ただし(物凄く凡庸なことを言ってしまうのならば)、デジタルとフィルムの最大の差異というのは、シャッターを押してから画像として現れてくるまでもタイムラグにあるのかもしれません。

 

街のどこにでも30分で現像してくれるDPE屋さんがあった時代ならまだしも、今はカラーネガの現像でさえ数日を要するようになってしまいましたので尚更その感は強くなっている気がします。

 

僕はコンポラ崇拝者ではありませんので、写真を撮る時は必ずなにがしかの「作画意図」があります。

 

もちろん偶然目の前に現れた被写体に心を動かされることも多いのですが、それでもそこには何らかのイメージの投影というものは存在します。

 

LEITZ CL NEOPANacros100

 

そしてデジカメの場合はその傾向がより強くなるような気がするのです。

「こういう絵が欲しい」というイメージが先にあり、それに沿ってシャッターを押し、画像を確認し、「よりイメージに近い写真」が写せるまで何度もシャッターを押し続けます。

 

そうして何枚も似たようなアングルの写真を撮り続けているうちに、データだけが残り、データとして完結し、被写体への記憶は薄れてゆきます。

 

フィルムの場合はどうでしょうか?

 

プリントが仕上がってくる頃には同じように被写体の記憶は曖昧になってはいるのですが、出来あがったプリントをあらためて見直していると、その絵に自分の(被写体への)イメージが同調していくような感覚があるのです。

 

その時確かに感じた、温度や湿度、空気の匂い、そんなものが蘇ってきて「それを感じていた自分」というものを追体験するような気持ちになるんですね。

 

この辺は上手く表現することが非常に難しいのですが、「イメージを具現化していく」デジカメに対し、「写真にイメージを同調させていく」のがフィルムなのかな?という気がしています。

 

そしてデジカメのデータが完全に撮影者の支配下にあるのに対して、フィルム写真はシャッターを押した瞬間から撮影者の手元を離れて、独立した存在になっているような気も同時にしています。

 

ともあれ、最近は「より心に残ったもの」はフィルムで残すようにしています。

 

konika C35 AGFAvista200

69960006a.jpg

 

例えば、普段街を歩いている時でも何となく心を動かされたもの。

 

LEITZ CL NEOPANacros100

 

konika C35 AGFAvista200

69960020.jpg

 

LEITZ CL kodak ultramax400
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LEITZ CL AGFAvista200

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LEITZ CL kodak ultramax400

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LEITZ CL fujifilm  natura1600

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LEITZ CL kodak ultramax400

81730011.jpg

 

LEITZ CL fujifilm  natura1600

64980031.jpg

 

LEITZ CL kodak ultramax400

89480018.jpg

 

LEITZ CL kodak ultramax400

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LEITZ CL NEOPANacros100

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LEITZ CL NEOPANacros100

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LEITZ CL kodak ultramax400

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ごく日常で出会う近しい人々。

 

LEITZ CL NEOPANacros100

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LEITZ CL NEOPANacros100

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LEITZ CL NEOPANacros100

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LEITZ CL NEOPANacros100

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LEITZ CL NEOPANacros100

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LEITZ CL kodak ultramax400

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LEITZ CL NEOPANacros100

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LEITZ CL fujifilm natura1600

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LEITZ CL NEOPANacros100

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家の中でふと目についたもの。

 

konika C35 natura1600

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LEITZ CL NEOPANacros100

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頬が切れそうなほど寒かった日。

 

LEITZ CL NEOPANacros100

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うだるような夏の夕暮れ時。

 

konika C35 fujifilm natura1600

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旅先で見かけた風景や気になるもの。

 

LEITZ CL NEOPANacros100

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LEITZ CL NEOPANacros100

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今年の冬場は日帰りの短い旅に何度か出かけました。

もちろんどちらかのフィルムカメラは必ず持って行きました。

 

ふと思いついて学生時代に過ごした街を訪ねてみたりもしました。

 

LEITZ CL AGFAvista200

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LEITZ CL AGFAvista200

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LEITZ CL AGFAvista200

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跡形もなく変わってしまった風景もあれば、時が止まったように30年前と変わらない風景に出会ったりもしました。

 

そしてそんな幾つかの小さな旅のなかで、将来的に思い返した時にとりわけ思い出深くなるであろう旅にも出かけました。

 

konika C35 AGFAvista200

69960032.jpg

 

konika C35 AGFAvista200

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特に大きなイベントごとがあったわけでもなく、豪華な食事や温泉を楽しみに行ったわけでもありません。

 

konika C35 AGFAvista200

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どちらかというと地味な、寡黙ともいえる旅でした。

そしてその一分一秒が限りなく愛しい時間でもありました。

 

konika C35 AGFAvista200

79180005.jpg

 

fiujifilm 写ルンです!

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fiujifilm 写ルンです!

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fiujifilm 写ルンです!

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多分この幾つかの旅の思い出は、僕の胸のクローゼットの中でもとりわけ大切なものを仕舞っておく引き出しに丁寧にたたんで収納され、そして時折それを開けて見直した時、年数を経るごとに輝きや温かみを少しづつ増していく種類のものだと思います。

 

そして人生ではそういう種類の輝きや温かみというものが、それほど多く与えられるわけではないことを僕は既に知っています。

 

だからこそそんな瞬間をフィルムに残しておけたことは、僕にとってとても大きな喜びです。

 

LEITZ CL AGFAvista400

 

今若い人・・・とりわけ若い女性の間でフィルムカメラの人気が徐々に高まっているそうです。

 

実際「写ルンです!」の出荷はかなり伸びていると聞きますし、古いフィルムカメラ専門店で若い女性の姿を見かけることも多くなってきました。

 

恐らく「どんな状況でも綺麗に写り過ぎる」昨今のデジカメやスマホへのアンチテーゼなのかもしれませんし、「なんとなくオシャレ」とか「なんとなく味がある」みたいな表層的なことがキッカケとなっているブームなのかもしれませんが、フィルムが持っている「記録することよりも記憶を封じ込めておく」魅力が若い感性に響くのかもしれませんね。

 

フィルムの種類も生産数も減少の一途をたどる中、この春に復活するブランドのニュースなども耳にしました。

 

この世の中にフィルムが残存する限り、僕は、「大切なひと、もの、こと、」を出来うる限りフィルムに焼き付けていきたいと考えています。

 

 

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